やまなし
小さな谷川の底をうつした二枚の青い幻灯です。
一、五月
二ひきのかにの子どもらが青じろい水の底で話していました。
「クラムボンはわらったよ。」
「クラムボンはかぷかぷわらったよ。」
「クラムボンははねてわらったよ。」
「クラムボンはかぷかぷわらったよ。」
上のほうや横のほうは、青くくらくはがねのように見えます。
そのなめらかな天井を、つぶつぶ暗いあわがながれていきます。
「クラムボンはわらっていたよ。」
「クラムボンはかぷかぷわらったよ。」
「それならなぜクラムボンはわらったの。」
「知らない。」
”あ~、なつかしい”
と思われた方、たくさんいらっしゃたのでは?
小学校のときの教科書に載っていました、
宮沢賢治の「やまなし」です。
このお話、当時、私はよくわからなかったんですが、
この「クラムボンはわらったよ。」というのは頭にこびりついていました。
そして、今回大人(?)になって、初めて読んでみたら!
すごくきれいな、詩のようなお話なんですね。
やっと良さがわかった。
何度も読んでしまいました。
この宮沢賢治という方、38歳という若さで亡くなっていて、
生きているときは、認められてなかったそうです。
そして、亡くなったあとに、たくさんの作品が見つかって、
それが発表されることで、その素晴らしさが、
日本中に広まっていったようです。
私は、こんな有名な方が、そんなふうだったとは、
思いもしなくて、びっくりしてしまいました。
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